インドってどんな国?

インドとはどのような国なのでしょうか。多くの民族、言語が入り乱れており、おおまかなイメージこそあるものの、人によって思い描くインドに違いが見られます。

 

まず人口では中国に次ぐ世界第二の規模を誇り、その数は2011年で12億1019万人。中国に比べて急激な勢いで増えているため、10年後には抜いているのではないかとも言われています。インドの雑多なイメージの要因となっている人種・言語はとてもここでは説明しきれるものではありません。公用語として認められている言語だけでも20種類以上、ヒンディー語のほか、英語、ベンガル語などが広く使用されています。宗教はヒンドゥー教が8割を占めていますが、イスラム教も13.4パーセントおり、人口の数では世界でも屈指の数となります。そのほかキリスト教が2.3パーセント、またインドといえば仏教発祥の地として有名ですが、現在では数百万人程度が残っている状況です。

 

平均寿命は2012年のデータで66.21歳。思ったよりも高いと感じている人も多いはずです。それから平均気温は広大な国だけに地域によって異なりますが、ニューデリーでは年平均で25℃くらい。もっとも暑いのは6月で33.2度、低いのは1月で14.1℃。気温だけを見ると日本の方が暑くて寒い印象もありますが、インドは日差しが強いので日本よりも暑く感じるようです。

 

GDPについても見てみましょう。総額は1877兆米ドル。年間の成長率は2000年以降は6〜8パーセント前後の数字で推移していますが、ここにきて減速が懸念しされている状況です。

日本とインドの関係

日本とインドとの関係は年々深く、緊密になっている状況です。2014年には親日家で名高いモディ氏が首相に就任し、今後さらに深い関係を築くことが期待されていますし、中国の動きをけん制する目的でも両国の協力関係の必要性が指摘されています。では日本とインドの関係、とくに貿易、産業、文化などの点で見てみましょう。

 

まず貿易。2013年のデータでは日本の輸出額は86億1700万ドル、日本の輸入額は70億8100万ドル。2011年、2012年には日本の輸出額が100億ドルを超えていましたから、かなり減少した数字となります。品目を見ると日本からの輸出では機械が28パーセント、鉄鋼が15.1パーセント、電気機器が11.6パーセント、自動車および部品が6.2パーセント、精密機器が5.7パーセント。輸入では石油製品が39.3パーセント、有機化合品が8.0パーセント、貴金属が6.3パーセント、魚ほかが5.9パーセント、鉄鉱石が5.3パーセントとなっており、日本からの輸出が工業製品、輸入は天然資源が多くを占めている構造が窺えます。

 

続いて産業についてですが、インドに進出している日系企業は2014年の発表で1072社、拠点数は2542拠点。これはどちらも過去最高の数字です。投資金額は2013年のデータですが14億2070万ドル。在留邦人は外務省の2013年のデータで7132人。これらの数字から見ても日本人の進出が増えていることが窺えます。

 

経済に比べると文化の交流は限られている段階で、民間レベルの交流が細々と続けられている状況です。しかしインドの古典舞踊が日本で紹介されたり、行政法人が主催するイベントに招かれたりするなど少しずつ拡大が進んでいる状況です。こちらの関係の緊密化も期待したいところです。

 

インドの経済構造とビジネスへの展開

経済発展が注目されているインドですが、その経済構造の実態に関してはIT産業を除けばあまり日本では知られていません。インドの産業、工業、商業はどのような状況になっているのでしょうか。

 

現在のインド経済の発展の大きな要因と言われているのが第三次産業、つまりサービス業の工場です。農業や工業が主体だった産業がサービス業へと移行することで経済の多様性が生まれ、かつ市場の拡大が進んでいるのです。このサービス業の拡大は社会構造の変化や成熟化とも関わっているだけに非常に重要なポイントです。

 

そんなサービス業のなかでも圧倒的な存在感を誇っているのがIT産業。サービス業全体の輸出額のうちじつに60パーセント以上がこの業界が占めています。ソフトウェアだけでなく海外のアウトソーシング業も大きな比率を占めています。ちなみにIT産業がインド経済のGDPに占める割合はせいぜい5パーセント程度。比率に対する輸出額の多さからもいかに大きな利益を上げてインド経済に貢献しているかが窺えます。

 

サービス業では不動産への注目も集まっています。広大な国土を持つ国ですから、この分野は可能性を秘めた分野なのです。とくにインド最大のビジネス街であるニューデリー近郊では急激な地価の上昇が見られている状況です。このエリアでは日本人をはじめとした海外のビジネスマンが多く生活しているほか、海外企業の拠点も多く立ち並んでいます。

 

なお失業率に関してはなかなか全体の把握が難しいのですが、2009年〜2010年のインド労働局の発表では9.4パーセント、都市部よりも農村部の方が高い傾向にあります。

タタ・グループを中心としたインド企業の紹介

インドが目覚しい経済発展を続けていることは多くの日本人の間でも知られていますが、実際にどんな企業が躍進、事業展開を行っているのかはほとんど知られていません。そこで代表的なインド企業についてみてみましょう。

 

まずなんといってもタタ・グループ。インド最大の企業としてだけでなくアジア最大規模の財閥のひとつ、つまり世界でも有数のグループということになります。傘下の企業は100社、2012年3学期の売上高は日本円にしてじつに7兆2000億円(4.7兆ルピー)という驚くべき規模に及びます。おもな事業展開はIT、自動車、電力。とくに近年ではIT方面での躍進が目立ちます。またインドといえばヒンズー教が多数を占める国家として有名ですが、タタ・グループの創業者一族はゾロアスター教徒であることでも有名です。

 

それからアルディティ・ビルラ・グループ。タタ・グループと並び称されるインド最大規模のグループです。アルミ産業やセメント・繊維産業で知られるほか、インド国内で高いシェアを誇っている携帯電話のIDEAもこのグループです。この2つと並んで「インド3大財閥」と呼ばれるのがリライアンス・インダストリーズ。このグループは石油化学を中心に石油とガスの開発、バイオテクノロジー、インフラ、小売業など幅広い事業を手がけています。

 

こうした財閥系以外ではインド最大規模の銀行、インズトステイト銀行、ジェネリック医薬品の製造で日本でもよく知られているサン・ファーマなどが挙げられます。インド経済に興味を持っている人はこれらの企業についても知っておくべきでしょう。